歯列矯正用咬合誘導装置
（プレオルソ）とは
プレオルソとは、小さなお子さまが使用するマウスピース型の矯正装置です。おもに4～10歳くらいのお子さまに使用します。
成人用の一般的なマウスピース型矯正装置は歯を動かすものですが、プレオルソは口周りや舌の筋肉を鍛えます。まだ乳歯が生えている時期から筋肉のバランスを整えておくと噛み合わせが改善し、永久歯の矯正をするときに抜歯しなくてよい可能性が上がります。さらに、矯正治療後に歯列が後戻りしにくくなります。また、指しゃぶりや口呼吸といった歯並びが悪くなる習癖を直す効果も得られるほか、装置を使った舌を動かすトレーニングにより、正しい嚥下や発音ができるようになります。装置は柔らかく装着中の痛みが少ないため、小さなお子さまでも無理なく続けられます。
一般的なマウスピース型の矯正装置とは異なり、既製品となります。型どりの必要がなく、料金も低価格になります。
歯列矯正用咬合誘導装置（プレオルソ）の特長
矯正治療がスムーズになる
お口周りの筋肉を鍛えてバランスを良くすることで、成人矯正の際に抜歯をする可能性を下げられます。また、矯正治療後に後戻りしにくくなります。さらに、口呼吸やお口ポカン、指しゃぶりといった歯列に悪影響を及ぼす癖もトレーニングで直します。
お子さまのストレスが少ない
金属製のワイヤー矯正の装置とは異なり、軟らかく弾力のある素材でできているので装着中は痛みをほとんど感じません。また、既製品なので型どりの必要もありません。ストレスを感じやすいお子さまでも、無理なく続けられます。
取り外しができる
ご自身で取り外しが可能なマウスピース型の装置です。お食事を普段どおり楽しめるほか、歯を磨くときにも外せるので、隅々まで歯を磨けてお口の中を清潔にできます。外出する際も外せるため、口元が気になりません。
歯並びに応じたタイプをご利用いただけます
一般的なマウスピース型の矯正装置は歯型をとってから装置を作りますが、プレオルソは既製品となります。お子さまの歯並びのタイプから大きく3種類をご用意し、さまざまな不正咬合に適応できるよう設計されています。お子さまの歯並びを検査したうえで、適しているプレオルソのタイプをご提案します。
出っ歯（type-Ⅰ）
横から見たときに、上の歯列が前方に出ているようなケースで使用します。舌で前歯を押し出す、指しゃぶりといった癖が原因とされる場合があります。口をうまく閉じられないので、ドライマウスになって口臭が強くなる可能性があります。
でこぼこ（type-Ⅱ）
歯列が窮屈になって、複数の歯が重なって並んでいる状態です。歯が重なったところは歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、頬などを噛んでしまうため口内炎にかかりやすくなります。
受け口（type-Ⅲ）
口を閉じたときに下の歯列が上の歯列より前に出てきてしまう状態で、負荷がかかりやすい噛み合わせになります。食べ物をうまく噛めないほか、嚥下障害につながるおそれがあります。また、聞き取りにくい発音になってしまうこともあります。
・薬機法（医薬品医療機器等法）において承認された医療機器です。
・機能的・審美的に仕上げるための治療なので、自費（保険適用外）での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・取り外せるので、装着時間を守るためのセルフコントロールが必要です。
・お子さまが治療に協力的でない場合、良好な治療結果を得られないことがあります。
・毎日の装着を怠ると、良好な治療結果を得られないことがあります。
・正しい使い方ができていないと、かえって悪い歯並びになってしまうことがあります。
・この装置だけで、お口周りの問題をすべて解決できるわけではありません。